2012.05.14 Monday
ダニール・トリフォノフ ピアノリサイタル
ダニール・トリフォノフ ピアノリサイタルにいってきました。
5月13日(日) アルカスSASEBO 中ホール
出演:ダニール・トリフォノフ(ピアノ)
曲目:「12の歌」より 春のおもい(シューベルト/リスト)
「白鳥の歌」より 都会(シューベルト/リスト) ピアノ・ソナタ 第21番 作品960 変ロ長調(シューベルト)
映像 第一集(ドビュッシー)
12の練習曲 作品10(ショパン)
実はお恥ずかしながら、どういう人かまったく知らず、なんかいろんなコンクールに入賞した若い人が佐世保に来るげなー、という程度だったのですが、数日前、ときたまおじゃまするこちらのブログ記事や伊熊よし子さんのこの記事を読んで、あらためてプログラムはなんだっけなと見てみると、シューベルトのピアノ・ソナタOp960やらドビュッシーの映像もある。むむ、これは聴いてみたいかも、とにわかに思いたち、前日にチケット購入しました。
前半のプログラムは、シューベルトの歌曲をリストが編曲した「12の歌」より‘春のおもい’と「白鳥の歌」より‘都会’が演奏され、続けてピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 作品960という流れ。原曲の歌曲も、編曲されたピアノ曲もまったく知らなかったけれど、やさしく、どこか天上的である前者と、暗く重たいかんじの後者、対照的な二つの曲の要素がそれぞれ次に演奏されるピアノ・ソナタの中にある世界につながっていくという、そういう構成だったのかしら、と感じました。最初から、なにやら会場の雰囲気がすっとピアノにひきこまれるような。
ピアノ・ソナタ、弾くほうも聴くほうも、すごいエネルギーを要する曲だなあ。美しくも、息詰まるような時間が続きます。集中力の持続を要求されますねえ。一楽章がおわってふーっと深呼吸して、いくぶんくたびれたので、二楽章の冒頭、目を閉じて聴いていると、ゆったり船でどこかへ連れていかれるような。といっても、どう考えても風薫る春の小川をゆく船ではなく、三途の川(まではいかないまでも)に近い感じでしょうかねえ。全体にゆったり目のテンポで、ときどき考え込みたちどまるような。曲と真摯にむきあっているのが伝わってきました。三楽章は一気にエネルギーが……。二楽章でほんとに船を漕いでいたおじさんたちも、がばっと目覚めて、終わったあとはやんやの喝采。
後半のはじめはドビュッシー。シューベルトを聴いていて、音の響きがとても美しかったので、楽しみにしてました。ほんとにため息の出るような美しさでしたねえ。鍵盤の上を、羽根かなにかでそっとなでているような印象さえ受けるのですが、ちゃんと音が出てるんだから、まちがいなく弾いてるんだろうなあ。ふわふわの綿あめの中に真珠がちりばめられているようでありました。ホールも響きがよいから、ほんと心地よかったです。
最後はショパンで、華やかに。ちょっぴり苦手なはずのショパンも、今回は楽しかったなあ。ピアニッシモからフォルテシモまで、とにかく弾いている姿勢が自然で、どこにも無理がないかんじがして、その結果、指に伝わる力が自然と美しい音になって出てくるように見え、これだったら何十時間でも弾いていられるんじゃないかと思ってしまうほど。
実際、ショパン終わってから万雷の拍手鳴りやまず、なんと5曲もアンコールを演奏してくれました。最後はピアノのふたをしめて「勘弁ね」といった風にはにかみつつ退場w。
音楽の芯がしっかりしてる印象。作曲もするというから、すごく「考える人」なのかも。先生もすばらしいんだろうなあ。若くて華奢な21歳の学生さんだというのに、一旦ピアノを弾きはじめると、ちょっと風格すら感じられる。これからが楽しみです。
それにしても、近くにいいホールがあって、またさまざまな努力をしてくれるスタッフさんや関係者さんがいるから、こうして西のはしっこの町にいながら、よいコンサートを楽しめるのですね。しかも、メンバーになれば学生はワンコイン(500円)でこのコンサートが聴けるというのだからすごい。中ホールなのに席が空いていたのが、なんとももったいなく感じました。吹奏楽やってる子たちも、オケばかりじゃなくって、ピアノとかもどんどん聴くとよいのではないかしらん。(という自分も間際にチケット買ったのだから、お恥ずかしい〜汗)
風邪ぎみだったので、車で行き来。片道8分。最後のアンコールの華麗なる円舞曲を聴き終えて、15分後には自宅でせっせとお茶碗洗ってましたw。生活のすぐ横に音楽のあるありがたさ、ですね。
アンコール曲
1、シューマン/リスト 献呈
2、チャイコフスキー 少しショパン風に
3、ヨハン・シュトラウス/ダニ―ル・トリフォノフ 歌劇「こうもり」より
4、(まだ空白でしたw)
5、ショパン 華麗なる円舞曲





















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